なら国際映画祭プリ・フィエスタ2011 参加報告 記:西中拓史

なら国際映画祭プリ・フィエスタ2011にお越し戴いた皆様、
そして運営に携わって戴いたスタッフの皆様、
この場を借りて御礼を申し上げます。

本当に有難う御座いました。

今回の「3.11 A Sense of Home Films」への参加を打診された時、
他の参加監督のお名前を聞いて、
本当に僕なんかが参加していいのかだろうかと思いました。

NHKクローズアップ現代を見て、
やはり場違いだなとも思いました。

18日に奈良に到着した際にサイン会への参加を伝えられた時も、
こんなやつのサインなんて、誰が欲しがるんだろうと。

そして他の監督さん達の20作品を見せてもらい、
同じ尺で、同じテーマを背負わさせていただいた事で、
自分の力のなさを痛感いたしました。

力の差など明らかなのは最初から分かりきっていましたが、
いざ作品を観ると、とても悔しい思いでいっぱいです。
ですが、その悔しさを感じられたことで、この企画に参加して本当に良かったと思いました。

特に、ビクトル・エリセ監督と出会えたのは僕の映画人生において、とても大きなものになりました。

ミツバチのささやき」を初めて35mmフィルムで鑑賞して、
そのフィルムに、まるで魔法がかけれれているように感じましたし、
映画監督を目指していて、本当に良かったと、
今の道を選んだ事を誇りに思えました。

またエリセ監督の知的さ、穏やかさ、謙虚さ。
それらははとても僕には真似することのできない、深く広いものがありました。

打ち上げの時に一言だけ作品作りの秘訣を教えてもらい、
僕の中にいつも湧き上がる迷いを払拭させて頂きました。

またいつかどこかでお会いできる時を、とても楽しみにしたいと思います。



18日と19日の2日間、まるで夢の中に居るようでした。

けれど明日からは目を覚まして、現実の世界でしっかりと生きていこうと思います。

皆さん本当に有難う御座いました。



また「3.11 A Sense of Home Films」は今後もいくつかの映画祭で上映されます。
もしお時間のある方は、ご来場いただければ幸いです。



9月23日
水戸短編映像祭にて上映
http://www.mitotanpen.jp

10月8日
山形国際ドキュメンタリー映画際にて上映
http://www.yidff.jp/2011/schedule/11s08.html

10月27日〜30日
ショートショート フィルムフェスティバル&アジア にて上映(東京)
http://www.shortshorts.org/focus_on_asia_2011/ja/pre.pdf

11月19日〜27日
TAMA CINEMA FORUMにて上映(多摩市)
http://www.tamaeiga.org/blog/2011/09/311_311_a_sense_of_home_films.html
(「3.11 A Sense of Home Films」の詳しい上映日時は未定)